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―産直アウル登録生産者のご紹介― 「後継者問題」や「産地市場問題」を法人化やネット販売で解決ねらい、 ふるさと納税では板柳町ナンバーワンのりんご販売者に ~株式会社マルコウアップル 楠美孝志様~
レッドホースコーポレーション株式会社(本社:東京都墨田区、代表執行役グループCOO:宮本隆温、以下 当社)は、1964年に創業した会社です。事業は「地方創生」をキーワードに、全国各地約250の自治体様と繋がりを持ちながら、複数のソリューション事業を展開しています。具体的には、各自治体様のふるさと納税業務のサポート支援事業や、「産直アウル」という産地直送の通販サイトを展開しているため、青森県や近隣の生産者・事業者様をご紹介することも可能です。
今回は青森県板柳町の人気ナンバーワンのふるさと納税返礼品を出品され、「産直アウル」ユーザーからの支持も熱いりんご生産者をご紹介いたします。
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マルコウアップル(青森県 板柳町) 楠美孝志様
出身地:青森県 板柳町
年齢:51歳
経歴:
高校を卒業後、農協に就職。サラリーマンのかたわら実家のりんご農家を兼業。
47歳で実家のりんご農家を継ぎ、同時に株式会社マルコウアップルを設立。
https://owl-food.com/sellers/1375
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◆後継者不足を見据え実家のリンゴ農家を引き継ぎ法人化。きっかけは両親のケガ。
りんご農家の家系に生まれた楠美さんは高校卒業後に身近であった農協に就職、一通りの部署や管理職を経験されたあと、ご両親の引退に際してりんご農家を継がれました。そのタイミングで「株式会社マルコウアップル」として法人化します。
この法人化の背景には楠美さんの葛藤がありました。高齢のお母様が膝を痛めて農作業を続けていくことが難しくなったことで、50歳を目前にしていた楠美さんは、りんご畑を閉園するか、 引き継ぐべきかを悩まれたそうです。
楠美さんがりんご畑を引き継いだとしても、次の後継者がいなければ同じことの繰り返しだということがわかっていたからでした。
また、農協時代に、同じように後継者問題でりんご畑を手放す農家さんをたくさん見てきたことも理由の一つでした。
楠美さんは悩んだ末の解決策として、家族でりんご畑を継いでいくことができなくても、会社の仲間が継いでいけるようにするために周囲の助けを借りて法人化をしました。
◆次世代りんご農家の育成の場でシニア活躍
楠美さんは現在、株式会社マルコウアップルで正社員5人を中心にりんごの生産・仲買をされています。
会社では、ベテラン経験者から新規就農者への技術継承の場としていくことを理念の一つとしていて、28歳、31歳、38歳、41歳、63歳の社員が一緒に働いています。
63歳の方は元々板柳の生まれで、他の地域でりんごの生産者を経験し、地元に帰ってきたところ雇用されたそうです。
こうしてベテラン経験者を雇用することで、高齢になっても経験を活かしりんご作りのノウハウを提供して暮らしていけると同時に、りんご農家を目指す若い世代への技術継承が狙いとのことです。
◆伝統の栽培方法を継承したい
園地ではマルパ栽培という方法でりんごを生産しています。マルパ栽培は太く丈夫な台木から収穫する栽培方法で、100年以上生産できるとも言われている昔ながらの基本的な栽培方法です。
しかしながら、収穫までに5~8年ほどの時間がかかることや、木が大きな分栽培面積を多くとってしまうこともあり、近年は生産効率の観点から小さい木で多くのりんごを生産するわい化栽培をする果樹園が多くなっていると言われています。
そのような中で楠美さんは、12,3年ほどで植え替えが必要になってしまうわい化栽培に比べ、持続可能な伝統的栽培方法を守り引き継いでいきたいという思いからマルパ栽培でりんごを生産されています。
◆産地市場の問題とネットへの販路拡大
マルコウアップルは現在、ふるさと納税の返礼品や産直アウルのほか、自社サイトや楽天市場でりんごを出品しています。
楠美さんによると、市場の仲買人は貯蔵性の問題から蜜入り前の早い段階で収穫したりんごを好む傾向にあり、市場に出回るりんごは本来の美味しさではなくなってしまっているそうです。
楠美さんは生産者と仲買人両方の側面があるからこそ、こうしたことが産地市場の問題だと考えています。
そのためネットショップでは収穫時期を十分に待ち、味が乗ってきた美味しいタイミングで収穫したものを販売しています。また、国内市場での需要が不安定で生産数の少ないトキやぐんま名月などの希少品種もネット販売することで、りんご全体への関心を高めることを狙っていると言います。
◆ふるさと納税では板柳町寄附金額・件数ともにトップを独走産直アウルでも超高評価
現在マルコウアップルは板柳町のふるさと納税で寄附金額・件数ともにトップを独走しています。
その結果の背景には、「失敗しそうだからやらないではなく、とりあえずやってみる。失敗したらその原因を見つけて解決していく。」と試行錯誤を繰り返す姿勢と「もし自分がこの値段で買って受け取って食べたときにどう思うのかを考えてみる」という楠美さんの仕事に対する心構えがありました。
まず、ふるさと納税で寄附金額・件数ともにトップとなったのには「農協時代に得たノウハウを活用したマルコウアップル独自の工夫」にあると言います。
サンふじを購入する人は蜜入り糖度保証のあるものを選ぶ傾向が強いことを知っていた楠美さんは、マルコウアップルの大きな強みとして、光センサー付きの選果機を導入し蜜入りや糖度の保証をする返礼品を出品されました。
また、不信感を抱かせないための細やかな事前説明も怠りませんでした。商品説明には「蜜の入りはセンサーにかけ選別していますが、時間とともに蜜は抜けていく場合もございますのでご了承お願いします。(個体差がございます。)」と記載するなど寄附者が安心して選べることを心がけています。
さらに、返礼品にチラシを同梱したことで、電話やFAX、ネットでの注文に繋がっていると言います。そういった工夫によって、ふるさと納税の返礼品がリピーターや顧客の創出のきっかけとなり、販路の拡大を後押ししています。
実際に、楠美さんはネット販売未経験ながらも、自社サイトや産直アウルをはじめ6箇所にてネット販売をし、産直アウルでは取引件数が300件を超え、4.78(5点中)の高評価を維持しています。
その裏には産直アウル内のコミュニケーション機能を活用して、お客様へのリンゴの生育状況などの情報発信や、配送中のトラブルがあった際は代替品配送のご案内をするといったケアなどがあります。
りんごそのものの品質のみならず、お客様へのサービスやコミュニケーションに誠実である点が取引件数の多さと高評価の維持のポイントとなっているようです。
メディアが報道する意味
「後継者不足」「産地市場問題」に対する生産者の取り組みを通して同様の内容で悩んでいる一次産業従事者へのヒントに。
関連リンク
https://owl-food.com/sellers/1375関連資料
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関連商品
レッドホースコーポレーション株式会社 | |
所在地 | 東京都墨田区横網1-10-5KOKUGIKAN FRONT BUILDING 2階 |
代表者 | 山田 健介 |
設立 | 1964年3月 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 314名(2022年12月現在) |
リンク | https://www.redhorse.co.jp/ |